志賀勝から一言 (2008年11月9日)
「月と農業」in 佐賀
「月と季節の暦」「月暦手帳」の一斉発送を明日から始めるという直前ですが、10月末に「月と農業」に関わる重要なセミナーがあり、ごく手身近にその報告をして11月更新の一言とします。このセミナーで私はタイトル「月と農業」で講演しましたが、その内容、及びこのテーマに関する報告を今後のHPで随時していくつもりですので、ご注目くだされば幸いです。
10月29日から31日まで、佐賀県藤津郡太良町で「全国海水(塩)農業セミナー」が開かれました。主催は社会福祉法人佐賀西部コロニー(1984年に開設された心身にハンディーを持った人びとの施設)。太良町は佐賀、長崎の県境にあり、有明海最奥部に面した土地。この法人の理事長・村井公道さんは、かつて熊本県で台風時農作物が塩害による被害を受けたときトマトだけがおいしい実を実らせた教訓や、「海岸つきのみかんはおいしい」と昔からいわれていることに着目、海水を利用したミカン作りに着手しはじめました。
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| 挨拶するコロニー理事長・村井公道さん |
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| 農家の方たちを前に約1時間講演 |
海水を使用したトマト作りはよく聞くことがありますが、村井さんの発想した方法はより積極的なものでした。海水ミネラルの豊富さや酸素濃度の高さの二点に注目、これらが高まるのは大潮のときと定めたこと、大潮は新月、満月後に発生しますが、この二つの大潮時の海水を使ってトマトで比較実験したところ、満月期の大潮の海水では害虫がついたが新月期の海水は安定的だったとの結果を得たといいます。
こうして、新月から三日目の大潮の海水をミカンの根元にかける農法を始め、「日本一おいしい」と自認するミカンが生まれました。村井さんはこの農法を「新月・三日月農法」と命名しています。彼が得た経験的事実が今後より確かなものになっていけば本当に望ましいことです。セミナーでは以上の点を村井さんがまとめた「自然の摂理 新月・三日月農法」というパンフが配布されました。佐賀西部コロニーの連絡先は、TEL 0954-68-3311、お問い合わせください。ホームページはこちらです(クリック)。
セミナー初日の10月29日は神無月朔日、新月の大潮の日でした。海水(塩)農法を全国に広めようと企画されたセミナーは沖縄から東北まで八十数名の農業関係者が集まる盛会で、今後の展開、波及がとても楽しみなものとなりました。佐賀西部コロニー関係者によるセミナー運営は細部に至るまで心のこもったもので、感心させられました。
太良町は「月の引力が見える町」を町の宣伝文句にしているとのこと。有明海は最大潮位差6メートルという全国一の海として知られていますが、海が満ち、海水が満々とした有り様と潮が引いたときの干潟の有り様の違いには本当にビックリさせられました。セミナー終了後の干潮時に有明の海を案内されましたが、一望千里、果ての見えない干潟が広がっていたのでした。さまざまな生き物がうごめいていました。文字通り「月の引力」を肌で感じたわけですが、町の宣伝文句がもっと世に伝えられてほしいと思ったものでした(因みにですが、「月の引力の見える町」で「月に一番近い島」を観光の目玉にしようと今年から動き出している島が思い出されます。種子島がその場所で、島の観光協会の方が今年二度オフィスを訪ねてきて懇談する機会がありました。これについては別の機会に報告することもあるでしょう)。
翌二日月の大潮満潮時に海水を汲みあげ、それを希釈してデコポンにかける実際を見学しました。その足で私は(それに佐世保の〈月〉の会も一緒に)古代米や十三穀で有名な武富勝彦さんを訪ね懇談するため佐賀県江北町に向かいました。この出会いについては後日また書き記すことにしましょう。
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| 有明海の水で育つデコポン |
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武富さんの畑(江北町)にて。 向かって右から武富さん、〈月〉の会・ 佐世保の田中さん、同じく川口さん、志賀 |
「全国海水(塩)農業セミナー」では多くの知己を得ましたが、和歌山県のミカン農家の岩本さんもその一人。お便りをいただきましたが、了解を得て掲載します。セミナーの雰囲気も伺えると思います。どうぞご覧ください(未完)。
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